最近気になっているシンボルが「ウロボロス」です。

へびが自分のしっぽを噛んで、丸くなっているやつです。
一匹ヴァージョンと、二匹ヴァージョン。ドラゴンヴァージョンもあります。
これは何なのか。
発祥はBC1600頃、エジプト文明まで遡るといわれています。
太陽神ラーが、夜の航海をするときに、敵であるアペプから守るため、ぐるりと囲った「メヘン」というヘビです。

それがフェニキアを経て、古代ギリシアで哲学者によって「ウロボロス(尾を飲み込む蛇)」と名付けられたそう。
世界各地に同様のモチーフがあります。
北欧神話では「ヨルムングンド」が。
ヒンドゥー教では4匹の像、それを支えるリクガメ、それを囲むへびのイメージとして。

トルテカ・アステカ文明では羽のはえた蛇神「ケツアルコアトル」が尾を噛んでいる姿で描かれているものがあります。

キリスト教、グノーシス主義では「物質世界」を象徴するものとして登場。
錬金術では陰陽の統一としてとらえられ、「○」という記号をあてはめ、完全性を象徴すると考えました。
「循環性」
「永遠性」
「無限性」
「完全性」
「原初の混沌」
などをあらわしているといわれます。
もともと蛇は脱皮を繰り返す姿や、何週間も餌を食べなくても良い姿などから「死と再生」の象徴とされています。
その蛇が自分を飲み込むことで、終わりも始まりもない完全なもののイメージとなりました。
「循環の人生過程」「完全性を欲する無意識的願望」
「全体的な人生の過程を反省する重要な時期」
また、
人格発達の初期段階、まだ生死、男女などの輪郭をもたない幼児の未発達な心をウロボロス的といいます。
まだ物事の善悪や価値を判断できない状態、自分の意志と現実とのちがいに葛藤しない状態です。成長すると、無意識から意識に展示、自分の意志で物事を判断する「自己」が発生し、「葛藤」がはじまります。
また興味深いと思ったのが、物理学の世界で宇宙をウロボロス的と捉えていること。
ミクロの極限の素粒子とマクロの極限の宇宙は密接に関係している、ということです。

そんな想像力を掻き立てられる「ウロボロス」ですが、想像の産物ではなく、実際にいます。検索すると画像や動画が見られますが、なかなかの衝撃的なお姿です。
ヘビさんが、実際に自分のしっぽを飲んでしまうことが起こるようで、、、。
蛇は変温動物で、体温が上がりすぎるとみるもの全てなんでも飲み込んでしまうことがあるそうです。私が見た動画では、口元に消毒のエタノールを付けたらするすると元に戻れていました。
昔の人も、いや今の人もただでさえ畏敬の念を感じえないヘビさんの、そんな異常な姿を見たら、これはなんらかの人知を超えた啓示か何かなのだ、と感じるのは自然なことだと思いました。
世界の各地で、同じ様な観念が出てくるところもとても面白く感じます。ユングでいうところの「普遍的無意識」「元型」とつながったのも発見でした。
永遠、無限、循環などの観念には心惹かれるところがありました。一方原初の混沌のイメージもあるのだな、というのがわかりました。
モチーフにあやかって来年巳年を過ごしてみるのも素敵かもしれません。