日本語には、400もの雨の名前があるとの事。
今日は美しい雨の名前の一部を紹介します。
緑雨(りょくう)。
新緑の頃に降る雨。
5月から今の季節は木の葉が本当に美しいです。晴れた日の葉も爽やかですが、雨の日の葉は喜んでいるように見えます。

翠雨(すいう)。
青葉に降り注ぐ雨。
緑と翠、同じようですがニュアンスが違いますよね。
翠のほうが青緑ぽいイメージ。翡翠の色。
きっと太古の昔から日本人に愛されてきた色。
白雨(はくう)。
雨脚が白く降る夏の夕立。
確かに、夏の夕立はザーッという音と一緒に辺りが白く煙る感じがします。

紅雨(こうう)
春、赤い花が雨に打たれて散る様。
降らないで、雨。散らさないで。花弁。そんな感傷に浸りたくなります。
他に色のつく雨には、、、
「黒雨」:「黒飴?」
「水色の雨」:懐メロ?
五月雨(さみだれ)
旧暦5月の雨。なのでちょうど梅雨時期今の雨です。
月時雨(つきしぐれ)
月明かりの中の時雨。
(しぐれ:晩秋から冬にかけて降る、降ったり止んだりのあまり強くない雨)
昔話に出てきそうな美しさ!
涙雨(なみだあめ)
涙のようにほんの少しだけ降る雨。お葬式の時ふる雨にも、気持ちを分かってくれたようにふる雨、という事で使われますね。
それに、雨の表現の中には「オノマトペ」があります。
ざあざあ
ぽつぽつ
しとしと
ぱらぱら
ざーっ
アフリカに行っていた人が、雨のふる様子をザーザーとか、ぽつぽつとか表現したところ、とても驚かれたとか。
日本語の独自性、日本人の雨への関心の高さがあらためて分かります。
梅雨の季節。「じめじめ びしょびしょ」不快な季節とも感じてしまいがちですが、折角なのだから美しい雨、奥深い雨。味わい、楽しみたいものです。